レンタカー貸渡約款

第1章 総則

第1条(約款の適応)

1.当社は、この約款に定めるところにより、貸渡し自動車(以下「レンタカー」という)を借受人(運転者を含む。以下同じ)に貸渡しするものとします。なお、この約款に定めの無い事項については、法令又は一般の習慣によるものとします。
2.当社は、この約款の趣旨、法令及び一般の慣習に反しない範囲で特約に応ずることがあります。特約した場合には、その特約が優先するものとします。

第2章 貸渡契約

第2条(予約)

1.借受人は、レンタカーを借りるに当たって、予め車種、開始日時、借受場所、借受期間、返還場所、運転者その他の借受条件を明示して予約をすることが出来るものとし、当社は保有するレンタカーの範囲内で予約に応ずるものとします。
2.前項の予約は、別に定める予約申込金を支払って行うものとします。
3.前項により予約した借受開始時間を1時間以上経過してもレンタカー貸渡し契約(以下「貸渡契約」という)の締結に着手しなかったときは、予約は取り消されたものとみなします。
4.第1項の借受条件を変更する場合には、予め当社の承諾を受けなければならないものとします。

第3条(貸渡契約の締結)

1.当社は、貸渡しできるレンタカーが無い場合、又は借受人が第9条各号に該当する場合を除き、借受人の申し込みにより、貸渡し契約を締結します。なお、当社は、貸渡し契約の締結にあたり、借受人に対し運転免許証以外の身元を証明する書類の提示を求め運転免許証及び提示された書類の写しを撮ることがあります。
2.貸渡し契約の申し込みは、前条第1項に定める借受条件を明示して行うものとします。
3.当社は、貸渡し契約を締結したときは、別に定める貸渡し料金を申し受けます。

第4条(貸渡し契約の成立)

1.貸渡し契約は、当社が貸渡し料金を受領し、借受人みレンタカーを引き渡した時に成立するものとします。この場合には、予約申込金は貸渡し料金の一部に充当されるものとします。
2.当社は、事故、盗難その他当社の責任によらない事由により予約されたレンタカーを貸渡すことが出来ない場合には、予約と異なる車種のレンタカー(以下「代替レンタカー」という)を貸渡すことが出来るものとする。
3.前項により貸渡す代替レンタカーの貸渡し料金が予約された車種の料金より高くなる時は、予約された車種のレンタカーによるものとし、予約された車種の貸渡し料金より低くなる場合は、当該レンタカーの貸渡し料金によるものとします。
4.借受人は、第2項による代替レンタカーの貸渡し申し入れを拒絶し、予約を取り消すことができる者とします。

第5条(貸渡契約の解除)

1.当社は、借受人が貸渡し期間中に次の各号に該当したときは、通知及び催告をすることなく貸渡し契約を解除し、直ちにレンタカーの返還を請求できるものとします。 この場合には、当社が前条により受領した貸渡し料金を返納しないものとします。
 (1) この約款に違反した時。
 (2) 借受人の責に帰する事由により交通事故を起こしたとき。
 (3) 第9条各号に該当することとなったとき。
2.借受人は、レンタカーが借受人に引き渡される前の瑕疵により使用不能となった場合には、第22条第3項による処置を受けた時を除き、貸渡し契約を解除することが出来るものとします。

第6条(不可抗力事由による貸渡契約の中途終了)

1.レンタカーの貸渡し期間中において天災その他の不可抗力の事由により、レンタカーが使用不能となった場合には、貸渡し契約は終了するものとします。
2.借受人は、前項に該当することとなった時は、その旨を当社に連絡するものとします。

第7条(中途解約)

1.借受人は、借受期間中であっても、当社の同意を得て貸渡し契約を解除することが出来るものとします。この場合には、借受人は、第25条の中途解約手数料を支払うものとします。
2.借受人の責に帰する事由によるレンタカーの事故又は故障のため貸渡し期間中に返還した時は、貸渡し契約を解除したものとします。
3.前項によりレンタカーを返還した時は、当社は第4条により受領した貸渡し料金を返納しないものとします

第8条(借受条件の変更)

1.貸渡し契約が成立した後、第3条第2項の借受条件を変更しようとするときは、予め当社の承諾を受けなければならないものとします。
2.当社は、前項による借受条件の変更によって貸渡し業務に支障が生ずるときは、その変更を承諾しない場合があります。

第9条(貸渡し契約の拒絶)

1.当社は借受人が次の各号に該当する時は、貸渡し契約の締結を拒絶することができるものとします。
 (1)貸渡したレンタカーの運転に必要な資格の運転免許証を有していない時。
 (2)酒気を帯びている時。
 (3)麻薬、覚せい剤、シンナー等による中毒症状を呈している時。
 (4)予約に際して定めた運転者とレンタカー引渡し時の運転者とが異なる時。
 (5)過去の貸渡しについて、貸渡し料金の支払が滞納している時。
 (6)過去の貸渡しについて、第17条各号に掲げる事項に該当する行為があった時。
 (7)過去の貸渡し(他のレンタカー事業者の貸渡しを含む)において、第30条に掲げる事項に
該当する行為があった時。

第3章 貸渡自動車

第10条(開始日時等)

当社は、第3条第2項で明示された開始日時及び借受場所で、第14条に定めるレンタカーを貸渡しするものとします。

第11条(貸渡し方法等)

1.当社は、借受人が当社と共同して道路運送車両法第47条の2に定める日常点検整備並びに別に定める点検表に基ずく車体外観及び付属品の検査を行い、レンタカーに整備不良が無いことなどを確認した上で当該レンタカーを貸渡しするものとします。
2.当社は、前項の確認において、レンタカーに整備不良等を発見した場合には、交換等の処置を講ずるものとします。
3.当社は、レンタカーを引き渡したときは、北海道運輸局札幌運輸支局長定めた内容を記載した所定の自動車貸渡し証を借受人に交付するものとします。

第4章 貸渡料金

第12条(貸渡し料金)

1.当社が受領する第4条の貸渡し料金は、レンタカー貸渡し時において北海道運輸局札幌運輸支局長に届出て実施している貸渡し料金表によるものとします。
2.当社が受領する貸渡し料金の額は、基本料金及び貸渡しに付帯する付帯料金の合計額とします。

第13条(貸渡し料金改定に伴う処置)

前条の貸渡し料金を第2条による予約をした後に改定した時は、前条第1項にかかわらず、予約の時に適用した料金表によるものとします。

第5章 責任

第14条(点検整備等)

当社は道路運送車両法第48条の点検整備を実施したレンタカーを貸し渡しするものとします。

第15条(日常点検整備)

借受人は、借受期間中、借受けたレンタカーについて、毎日使用する前に道路運送車両法第47条の2に定める日常点検整備を実施しなければならないものとする。

第16条(借受人の管理責任)

1.借受人は善良な管理者の注意義務をもってレンタカーを使用し、保管するものとします。
2.前項の管理責任は、レンタカーの引渡しを受けた時に始まり、当社に返還したときに終わるものとします。

第17条(禁止行為)

1.借受人は、レンタカーの借受期間中次の行為をしてはならないものとします。
 (1)当社の承諾及び道路運送法に基ずく許可を受けることなく、レンタカーを自動車運送事業又はこれに類する目的に使用すること。
 (2)レンタカーを転貸し、又は他に担保の用に供する等当社の所有権を侵害することとなる一切の行為をすること。
 (3)レンタカーの自動車登録番号標又は車両番号標を偽造若しくは変造し、又はレンタカーを改造若しくは改装する等、その現状を変更すること。
 (4)当社の承諾を受けることなく、レンタカーを各種テスト若しくは競技に使用し、又は他社の牽引若しくは後押しに使用すること。
 (5)法令又は公序良俗に違反してレンタカーを使用すること。
 (6)当社の承諾を受けることなく、レンタカーについて損害保険に加入すること。

第18条(自動車貸渡し証の携帯義務違反)

1.借受人は、レンタカーの借受期間中、第11条第3項により交付を受けた自動車貸渡し証を 携帯しなければならないものとします。
2.借受人は、自動車貸渡し証を紛失した時は、直ちにその旨を当社に通知するものとします。

第19条(賠償責任)

借受人は、レンタカーを使用して第3者、又は当社に損害を与えた場合には、その損害を賠償する責任を負うものとします。 但し、借受人の責に帰さない事由による場合を除きます。

第6章 自動車事故の処理等

第20条(事故処理)

1.借受人は、レンタカーの借受期間中に、当該レンタカーに係る事故が発生した時は、事故の大小にかかわらず法令上の処置をとるとともに、次に定めるところにより処理するものとします。
 (1)直ちに事故の状況等を当社に報告すること。
 (2)当該事故に関し、当社及び当社が契約している保険会社が必要とする書類又は証拠となるものを遅滞無く提出すること。
 (3)当該事故に関し、第3者と示談又は協定する時には、予め当社の承諾を受けること。
 (4)レンタカーの修理は、特に理由がある場合を除き、当社又は当社の指定する工場で行うこと。
2.借受人は、前項による他、自らの責任において事故の解決に努めるものとします。
3.当社は、借受人のため当該レンタカーに係る事故の処理については助言を行うとともに、その解決に協力するものとします。

第21条(補償)

1.当社は、レンタカーのついて締結された損害保険契約及び当社の定める補償制度により、借受人が負担した第19条の損害賠償責任を次の限度内においててん補するものとします。
 (1)対人補償   1名限度額    10000万円  (自動車損害賠償責任保険を含む)
 (2)対物補償   1事故限度額     500万円  (免責額5万円)
 (3)車両補償   1事故限度額       時価額  (免責額5万円)
 (4)搭乗者補償  1名限度額      500万円
2.前項に定める補償限度額を超える損害については、借受人の負担とします。
3.当社が第1項の対人補償限度額を超えて借受人の負担すべき損害額を支払った時は、借受人は、直ちにその超過額を当社に弁済するものとします。

第22条(故障等の処置等)

1.借受人は、借受期間中にレンタカーの異常又は故障を発見した時は、直ちに運転を中止し、当社に連絡するとともに、当社の指示に従うものとします。
2.借受人は、レンタカーの異常又は故障が借受人の故意、又は過失による場合には、レンタカーの引き取り及び修理に要する費用を負担するものとします。
3.借受人は、レンタカーの貸渡し前に在した瑕疵により使用不能となった場合には、当社から代替レンタカーの提供又はこれに準ずる処置を受けることが出来るものとします。
4.借受人は、前項に定める処置を除き、レンタカーを使用できなかったことにより生ずる損害について当社に請求できないものとします。

第23条(不可抗力事由による免責)

1.当社は、天災その他の不可抗力の事由により、借受人が借受期間内にレンタカーを返還できなくなった場合には、これにより生ずる損害について借受人の責任を問わないものとします。借受人は、この場合、直ちに当社に連絡し、当社の指示に従うものとします。
2.借受人は、天災その他不可抗力の事由により、当社がレンタカーの貸渡し、又は代替レンタカーの提供を出来なくなった場合には、これにより生ずる損害について当社の責任を問わないものとします。当社は、この場合、直ちに借受人に連絡するものとします。

第7章 取消し、払戻し

第24条(予約の取り消し)

1.借受人は、第2条の予約をしたにもかかわらず、借受人の都合で予約を取り消した場合、又は貸渡し契約を締結しなかった場合には、別に定めるところにより予約取り消し手数料を支払うものとします。この予約取り消し手数料の支払があった時、当社は予約申込金を返納するものとします。
2.当社は、第2条の予約を受けたにもかかわらず、当社の都合で予約を取り消した場合、又は貸渡し契約を締結しなかった場合には、別に定めるところにより違約金を支払うものとします。
3.第2条の予約があったにもかかわらず、前2項以外の事由により貸渡し契約が締結されなかった場合には、予約は取り消されたものとします。 この場合当社は予約申込金を返納します。
4.当社及び借受人は、貸渡し契約を締結しなかったことについて、前3項に定める場合を除き、相互になんら請求をしないものとします。

第25条(中途解約手数料) 

借受人は、第7条第1項の中途解約をした場合には、解約までの期間に対応する貸渡し料金の他、次に定める中途解約手数料を支払うものとします。  *中途解約手数料={(貸渡し契約期間に対応する基本料金)-(貸渡しから返還までの期間に対応する基本料金)}×50%(但し、10,000円を限度とする)

第26条(貸渡し料金の払戻し)

1.当社は、次の各号に該当する時は、それぞれ各号に定めるところにより借受人から受領した貸渡し料金の全部、又は一部を払い戻すものとします。
(1)第5条第2項により、借受人が貸渡し契約を解除した時は、受領した貸渡し料金の全額。  
(2)第6条第1項により、貸渡し契約が終了した時は、受領した貸渡し料金から、貸渡しから貸渡し契約が終了となった期間に対応する貸渡し料金を差し引いた残額。  
(3)第7条第1項により、借受人が中途解約をしたときは、受領した貸渡し料金から、貸渡しから中途解約により返還した期間に対応する貸渡し料金を差し引いた残額。
2.前項の払戻しに当たっては、中途解約手数料その他受領すべきものがあるときは、これと相殺することができるものとします。

第8章 返還

第27条(レンタカーの確認等)

1.借受人は、レンタカーを当社に返還する時は、通常の使用による磨耗を除き、引渡しを受けた時に確認した状態で返還するものとします。
2.当社は、レンタカーの返還に当たって借受人の立会いの上、レンタカーの状態を確認するものとします。
3.借受人は、レンタカーの返還にあたって当社の立会いの上、レンタカー内に借受人、又は同乗者の遺失物が無いことを確認して返還するものとし、当社は、返還後遺失物について責を負わないものとします。

第28条(レンタカーの返還時期)

1.借受人は、レンタカーを借受期間内に返還するものとします。
2.借受人は、第8条第1項により借受期間を延長した時は、変更後の借受期間に対応する貸渡し料金、又は変更前の貸渡し料金と超過料金のうち、いずれか低い方の金額を支払うものとします。

第29条(レンタカーの返還場所)

1.レンタカーの返還は、第3条第2項により明示した返還場所に返還するものとします。 但し、第8条第1項により返還場所を変更した場合には、変更後の返還場所へ返還するものとします。
2.借受人は、前項但し書きの場合には、返還場所の変更によって必要となる回送のための費用を負担するものとします。
3.借受人は、第8条第1項による当社の承諾を受けることなく、第3条第2項により明示した返還場所以外の場所にレンタカーを返還した時は、次に定める返還場所変更違約料を支払うものとします。 *返還場所変更違約料=返還場所の変更によって必要となる回送のための費用 × 100%

第30条(レンタカーが乗り逃げされた場合の処置)

1.当社は、借受人が貸渡し期間満了の時から72時間を経過しても前条第1項の返還場所にレンタカーを返還せず、かつ当社の返還請求に応じない時、又は借受人の所在が不明等乗り逃げされたものと認められる時には、刑事告発を行うなど法的手段等の措置をとるものとします。
2.当社は、前項に該当することとなった場合には、あらゆる方法により、レンタカーの所在を確認するものとします。
3.第1項に該当することとなった場合、借受人は、第19条の定めにより当社に与えた損害について賠償する責任を負う他、レンタカーの回収及び借受人の探索に要した費用を負担するものとします。

第31条(借受人が駐車違反を行った場合の処置)

1.借受人が駐車違反を行った場合には、借受人が自ら反則金を納付し、駐車違反に伴うレッカー移動等に係る諸経費を負担するものとします。
2.警察から駐車違反に関する連絡が有った場合において、借受人が違反を処理してない場合には、違反を処理するまでの間貸渡し自動車の返還を拒否する等の措置をとることにします。

第32条(レンタカー事業者が放置違反金を納付した場合の処置)

1.借受人が反則金等を納付せず、又は駐車違反に伴う諸経費を負担しなかった場合であってレンタカー事業者がこれらを負担した場合には、借受人はこれらの費用をレンタカー事業者に支払うものとします。
2.借受人が違反を処理しない場合には、レンタカー事業者は以後借受人に対し、レンタカーの貸渡しを制限する等の措置をとることとします。
3.借受人は、前条に該当することとなった場合は、客観的な貸渡し事実に基ずく信用情報が、(社)全国レンタカー協会に7年を超えない期間登録されること、並びにその情報が(社)全国レンタカー協会及び加盟都道府県レンタカー協会とその事業者に利用されることに同意するものとします。

第9章 雑則

第33条(遅延損害金)

借受人は、この約款に基ずく金銭債務を怠ったときは、当社に対し年率14.6%の割合による遅延損害金を支払うものとします。

第34条(契約の細則)

1.当社は、この約款の実施に当たり、別に細則を定める事が出来るものとします。
2.当社は、別に細則を定めた時は当社の営業所に掲示するとともに、当社の発行するパンフレット及び料金表にこれを記載することとします。又これを変更した場合も同様とします。

第36条(管轄裁判所)

この約款に基ずく権利及び義務について紛争が生じたときは、当社の本店所在地を管轄する裁判所をもって管轄裁判所とします。

附則

本約款は平成20年2月25日から試行します。
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